東北視察・・


節電の夏に備え、未だ事務所では冷房を一度もつけておりません!! 汗ばみます
さて、前回書けなかった 東北視察の状況を遅ればせながら報告します。

今回は、私の希望で、忙しい中 井戸・河崎市議に付き合って頂き、3名での東北視察をおこないました。

大阪での受け入れ予定は、岩手県の瓦礫ですが、時間的な制約があり、この度は宮城県に向かいました。
視察受け入れ側の、県職員の皆様 及び JV各企業の担当者の皆様には、大変な環境下 深い議論や詳細な
説明をいただきました。誠に感謝致します。

以下、私が政務調査報告を簡潔にまとめたものを転載します。

目的:
災害廃棄物の広域処理において、大阪府特有の海面埋め立てにあたっても、放射能濃度は国の基準以下となる個別指標がでたことにより、本市の災害ガレキの受け入れも現実的に実行するフェーズとなっている。そのため、実際の災害廃棄物の処理状況や現地の状況などを観察するとともに、東北復興のために必要な生の声を聞くべく視察を行った。

内容:
初日は、災害廃棄物が被災地で最も大きい石巻ブロック(松島市~女川町)を車で、ガレキの撤去・家屋の解体状況などを見て回ったのち、石巻ブロックの特定JVによる災害廃棄物処理施設での現地視察やヒアリング(主に県の担当者から)を行う。2日目は、亘理名取ブロックの特定JVによる災害廃棄物処理施設での現地視察やヒアリング(主にJV企業担当者から)を行い、そののち仮設住宅や復興市場などの現地の市民の状況を見て回った。

結果:
被災地の現状・災害廃棄物処理の進捗など復興状況を包括的に理解できたことに加え、広域処理を環境省や被災三県が推進する真意も知れることができた。簡潔に述べると
①仮設焼却プラントも着々と稼働し、災害廃棄物処理におけるボトルネック工程は完全に焼却ではなく、最終処分となっており、被災地における最終処分場が枯渇していること。
②現地の復興復旧のために、災害廃棄物の処理事業としてH25年度末という時間的制限があること
③廃棄物の放射能濃度は、国の基準を大きく下回るという状況下においても、被災地近郊の自治体ですら、広域処理に賛意を示さず、広域処理の受け手が少ないこと。
その他にも、多くの情報を得ることができたため、これらの情報を整理し、今後の本市における、被災地復興支援および、災害廃棄物の広域処理における、政策・政治的判断に活かす。



と、堅苦しい説明になっておりますが、
ガレキの処理に至っては、これまでの民生保健委員会でもやりとりを行っています。
大阪で受け入れることに反対する陳情も100件を超えて受けています。しかし、放射線量のデータを見るに(実際に線量系も持っていって図ってもいます) 焼却後の主灰・飛灰でも、環境省の管理基準はおろか、大阪府の基準を下回っており、特に問題はありません。広域処理のあり方に対して言うと処理能力はあるため、震災瓦礫処理事業の期間を二年と限定しなければ、大阪で受け入れる必要性というのは必須ではありません、しかし県の担当者と会話しても「ガレキは生ものです」という辛辣な話を受けます。実際に、瓦礫は置いておけば腐ります。
中で有機物が腐敗し、発酵で熱をもち可燃性のガスが多量に発生⇒公害や自然発火の原因になります。
実際ガレキをかき混ぜると高温により、湯気が出てました。
また、ガレキ処理の期間を延ばすことは、ガレキ置き場や処理施設となっている地域一円の復興も、その分
遅れるということにつながります。


本来、東日本で最終処分まで行なえば、大阪に持ってこなくても対応できるというものの
最近は保守系の議員ですらも、ある種のプロパガンダに乗り、過度に放射能を煽る状況となっています。
そのため、どの自治体の反発が強く、広域処理が進まないとおいう環境です。
この現状を皆で理解し、大阪でも前を向いて検討していきたいとおもいます。
皆様にもご協力よろしくお願いしたいとおもいます。
(こんなことを書くと、また抗議の電話が事務書に多くかかってきますが・・
その旨のご連絡は、他陣営にお願い頂き、その上で議会にて公に討論したいと思います。)
※共産はもとより、自民も民主も大阪市会で震災ガレキの受入に、懐疑的な討弁をしていますので・・
しかし、国の計画である広域処理に 地元では民主党も反対する。この構図は、大都市制度改革でも
同じですが、民主も自民も 国と地方において意思統一が全くされておらず、好き勝手状態・・・如何とも


散文になってしまいましたが、取り急ぎ・・・
(井戸議員が、ご自身のブログで詳細をUPしておりますので そちらもご覧下さい
http://blogs.yahoo.co.jp/idomasa2/9227819.html )

<現地の写真>
石巻地区では、まだ家屋の解体も済んでいません。
2012-06-11 13.29.43
中は、被災直後のままのものも多い。
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公共施設の解体・復旧は手がつけられおらず
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基礎自治体が処分しなければいけないものは、進捗が特に悪い。
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石巻 仮設焼却プラント。一基60億だったかな?これを二年で償却しなければならない。
現地に仮設プラントを建てろという人は、ボトルネックは最終処分場なのに、そんなにプラントメーカーに儲けを与えたいのだろうか?
追加1
ごみの分別を手作業で行なっている工程も。 ↑にも通づるが、被災地にお金を落とせといい、広域処理に反対する方々の声を伝えると。 現地からは、「ガレキ処理の仕事がしたくてしているわけでは無い。早く平時の仕事に戻りたい」と回答があった。 被災者で無い人が、勝手に現地のニーズを刷り変えるのはおかしい。
追加2
名取JV ごみの分別段階
追加3
現地での仕分けを徹底しており、リサイクル率も非常に高い。これは木材チップの山
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焼却後のゴミは、主灰・飛灰にわけられ、最終処分場へ・・・
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焼却後の灰に、化学薬品や土を混ぜて固めたもの。一応、マスクしてますが、問題ありません。
(いいたいことは色々ありますが、現地の人は、この環境に毎日いるわけです。)
2012-06-12 14.15.48

長くなりましたが、上手くまとめられず申し訳ありません。
今後の議会で、今回の情報を活かし頑張って参ります。